Brexitのスケジュールと相場対応

投稿者: | 2016年6月25日

6月24日は、世界のグローバル化に対して大きなアンチテーゼがなされました。

世界の為替・株式市場は動揺し、日米欧英が軒並み7%近い下落となりました。

来週からのマーケットがどのように状況を織り込んでいくかわかりません。

Brexitになった事情と、今後のマーケットの注目点についてメモし、投資方針を考えてみたいと思います。

1.Brexitのスケジュール

まず、形式的なBrexitのスケジュールを確認してみます。

route-to-brexit

EU離脱のスケジュール(ロイターより)

今回は国民投票で離脱派が勝ちました。これは英国国内の決定事項であり、EUへの手続きとは別です。

英国とEUの交渉開始の起点になりそうなのは、キャメロン首相の辞任です。

10月の保守党大会でEU離脱の手続きを行う首相を選出するようです。

その後、EU離脱手続きを進める首相が選ばれれば、図のように最短で2年間のEU離脱手続きが始まります。

ここで、可能性の一つとして国民投票の結果を議会が覆すことも上げておきたいと思います。

国民投票は、言ってみれば政権維持のための方便でした。

やってみたらEU離脱となりましたが、英国の政治を取り仕切っているのは議会です。

よって、議会で再審理して国民投票の結果を否決すれば、晴れてEU残留となります。

その後の英国内に残るわだかまりは、同国内で処理する必要がありますが。

現時点で確定しているのは、キャメロン首相の辞任と新首相の選出です。

来週からの英国世論や国際政治の流れにもよりますが、ここで改めて世界中の話題になる可能性があります。

 

2.移民問題

国民投票でキーとなったこのテーマは、英国と欧州大陸の歴史と気質の違いを浮き彫りにしました。

2015年、英国には約30万人の移民がなだれ込みました。英国の人口は約6500万人なので、人口の0.5%(200人に1人)が移民で占められたことになります。

それ以前から移民は増えていたので、生活の中での存在感はもっと大きかったと思われます。

大陸国家のドイツ・メルケル首相も、移民政策は失敗したと2010年に認めていますが、大陸の国は国家の成立時から移民問題を抱えており、メンタル面でも免疫ができています。

一方の英国は島国であるため、移民に対するメンタリティーや政策が大陸国家より不得手と言えます。

その状態で、EUのルールに従い、移民や難民を一定割合受け入れなければならない状況になったのは大きな不幸の一つでした。

結局、英国はこの問題を裁ききれず、中東移民にとってあこがれの地となりながら、一方でISによるテロを受けてしまったので、民意が離脱に傾いたのでしょう。

 

日本も他人事ではありません。

英国はかつて、大英帝国として世界を統治した歴史があり、日本よりも世界を知っていました。

それでも今回のような結果になったということは、日本も移民や難民政策を慎重に行う必要があります。

すでに、女性の社会進出でも労働力の低下を賄いきれない人口動態となっている日本にとって、移民受け入れは避けることのできない課題であることは間違いありません。

国力の衰退を黙って見過ごしてくれるほど、周辺国は優しくないので、対岸の火事と思わず、しっかりと考える必要がありそうです。

 

来週のマーケットですが、24日の結果を受け各国政府、中央銀行が対応を協議していると考えられます。

実際、今回の結果を受けても10月までは何も変化が起こりません。

場合によっては、英国の新首相と議会によって国民投票の結果が覆される可能性も残っています。

世界経済が大きな不透明要因を抱えたことは間違いありませんが、すぐに悲観一色になる感じでもありません。

実際、昨日の為替と株は、ドル円で102円、日経平均で15,000円に収まっています。

中国が金利制度を後退させ、再び管理制度に戻したことも気になりますが、表立った数字の悪化や、大手ファンドの倒産などが出てくるまでは静観されると思います。

こういう場合はゴールドやディフェンシブ株を持っておくのが良さそうです。

27日は配当権利の確定日でもあるので、6月期末、中間配当やREITを拾っておけば安全ではないでしょうか。

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