中国元切り下げによるリスクオフでマレーシアリンギットが下落

投稿者: | 2015年8月15日

中国の通貨切り下げをきっかけにマーケットの雰囲気が反転したように感じます。

 これまでは、景気指標が悪ければ米国の利上げが遅くなり、指標が悪かった国の景気下支え政策が出てくるから株式は買い、という流れでした。しかし、中国の3日連続の基準値切り下げで、これが反転したように感じます。元々、中国経済の不調は株式市場の調整や、経済統計の悪化で誰もが感じてはいました。これに対し、政府が政策を動員して、少なくとも対外的に影響が広がらないような対策をしていました。しかし、国内の対策ではどうにもならなくなった中国政府当局が、面子をかなぐり捨てて通貨切り下げを行い、経済の急激な悪化を食い止めようとしていることがハッキリしました。そのため、マーケットに「思ったより悪いんだ」と言う雰囲気が出来てしまったように感じます。

このため、9月が有力だった米国の利上げが先延ばしされるのではないかと、マーケットは考えており、CMEの値も12月が最有力になっています。これまでは、利上げが遅れると株式市場が反発したのですが、今回はそれもきわめて弱いものとなっています。金融緩和によるリスクオンより、中国景気減速によるコモディティの弱さが目立ち、関連株の売りが進むようになってしまいました。当面、中国当局の通貨切り下げが再び起こるのを見守る姿勢になりそうです。この場合、切り下げに伴う新興国の為替、株式のボラティリティ上昇で、リスクオフが進むことが一番の注目材料になりそうです。

0817 米ドル-マレーシアリンギット チャートマレーシアKLCI etf 実際、すでに東南アジアの通貨と株式市場は大きな下落に見舞われています。最も目立って影響されているのは産油国であるマレーシアです。マレーシアリンギットが米ドルに対して17年来の安値を示し、株式市場も2年来の安値に到達し、まだ収まる気配はありません。為替に関しては、自国通貨の買い支えを断念したようです。2015年度計画でマレーシア政府は、原油価格が40ドルを割り込むと追加の財政緊縮策を打ち出す予定でした。一方で、政府債務残高は法定上限のGDP比55%にタッチするところまで来ています。この状況で、中国元の切り下げによってさらに輸出にダメージがくわわると、打つ手がなくなり、ますます通貨安が進む可能性があります。中国の通貨切り下げも3日で5%になり、一息ついていますので、週明けにどのような動きになるか注目です。

今後も、米国の利上げが最も注目されると思いますが、マーケットはリスクオンになれないくらい弱くなったと思われます。マネーの流れが本格的に淀んできました。米国や中国の経済統計を見極め、トレンドが出てきたところにうまく乗りたいと思います。

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