ジャクソンホール経済シンポジウム

投稿者: | 2016年8月28日

今月最も注目されていたイベントである、米カンザスシティー地区連銀主催の経済シンポジウムが行われました。

会合では、各国中銀から政府に景気対策を期待する声が上がったようです。

財政問題については「歳出削減ではなくインフレによってファイナンスされなければならない」という見解も出されました。

これは、財政出動をするにもインフレ期待を上げる内容でなければならないと注文がついたということです。

そうなると、安易な公共事業投資ではなく、新規産業の勃興と各国の経済構造改革を伴う必要が出てくるので、中々実現は難しそうです。

注目されていたイエレン議長の講演内容と黒田日銀総裁の講演について確認しておきます。

・イエレン議長の講演

利上げについてのコメントに注目が集まっていましたが「利上げの論拠が強まった」との発言で、9月利上げも可能性として浮上してきました。

利上げの論拠ですが、雇用と物価の安定感が増し、今後も米国経済が拡大を続けると予想しているためです。

ただし、段階的な利上げになるとも発言しており、かつてのように1年で1%以上上げるようなことはしないようです。

明確な時期と利上げ幅は明言しませんでしたが、少なくとも米国経済に強気の姿勢を示したことで、ドルが買われています。

あとは物価と雇用に気を付けながら、実際の利上げ時期を決めていくようです。

・黒田日銀総裁の講演

黒田総裁の講演内容は主に

・日本のマイナス金利水準は下限に「かなりの距離」があり、さらなる深掘り余地を残している
・物価が弱いのは2014年夏から始まった原油安の影響が続いているため
・買い入れ可能な国債は「急速に縮小を続ける」

となっています。

この内容から「物価2%の上昇へ向けた政策は続けるものの、原油安によって実質的なデフレ作用が働き、景気も回復できなかった」と取れます。

追加緩和については、買い入れできる国債が急速に縮小を続けると言っているので、まだ買い続ける意思があると取れます。

しかし、買える国債の量に限界があると言っているようにも取れるので、3次元緩和のうち国債買い入れは終盤を迎えていると言えるでしょう。

そうなると、マネーを市場に供給するために行ってきた、もっとも直接的な政策がなくなることになります。

この問題の対応策として、マイナス金利を拡大することで、一般金融機関が国債を買う意味がなくなるようにすることが考えられます。

すでに、三菱UFJ銀行は国債の購入権を放棄する声明を出しており、国債の直接購入を行わない事にしています。

以上の内容から、今回の講演で金融緩和政策の内容が半歩進んだように感じられます。

国債買い上げは限界に達し、マイナス金利でマネーを市場に供給する体制に移行するのかもしれません。

そうなれば、政府の国債乱発もある程度は抑えられるかもしれません。

注目のジャクソンホール会合が終わり、政府の財政出動による景気刺激の期待が高まりました。

今週はG20が開催されるので、財政出動と通過安競争回避についての指針が示されれば、年末に向けて景気回復の芽が生まれるかもしれません。

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