マイナス金利の裏

投稿者: | 2016年9月6日

日銀の黒田総裁はG20でマイナス金利の深堀を示唆しました。

一方で、マーケットは欧州の例を見て同政策の深堀はできないと判断しています。

9月末の金融政策決定会合まで、注目を集める同政策について考えてみましょう。

 

1.マイナス金利の深堀をすれば銀行株はどこまで落ちる?

まず、単純にECBモデルでマイナス金利を-0.3%程度まで進めると銀行株がどうなるかを確認してみます。

ユーロ経済圏では日本のように財政赤字を積み上げられません。

よって、日銀が国債を買い占めて資金供給する代わりに、ユーロ圏の代表的銀行であるドイツ銀行(DB)の経営状態を確認してみます。

ドイツ銀行(DB)
株価 13.20
PER 赤字 
PBR    0.3
PSR     0.48 (株価売上高倍率)
自己資本比率 4.13%

まず赤字です。

昨年のVWの不正の際、1兆円近い資本増強を政府から要請されたため、利益度外視で出資しました。

ほかにも、まともな融資ではありえない条件で貸し付けを行っていますので、赤字なのは当然でしょう。

さらに、巨額赤字で自己資本を棄損しており、自己資本比率は4%台前半です。

普通の銀行なら経営危機ですが、中央銀行の代わりにマネーを供給されるのでつぶれることはないでしょう。

株価を見るとPBRが0.3倍となっています。日本の地銀と同レベル以下です。

これを三菱UFJ(8306)に当てはめると株価は337円(574円 8月末)となり、赤字になるでしょう。

こうなってしまうと円高株安が定着し、アベノミクスの破たんとなりそうです。

よって、ECB型のマイナス金利拡張は考えにくそうです。

 

2.日銀はマイナス金利以外にどんな手がある?

量・質・マイナス金利の3次元による金融緩和が進み、日銀は買えるものがいよいよなくなってきました。

ETF買いで日経平均銘柄の25%の筆頭株主となり、国債は40%近くを保有しています。

これまでの緩和は、とにかくインパクトのある量を主体としていました。

しかし、それが限界に達するとあからさまに打つ手がなくなります。

マーケットにそれを見透かされると、すぐにこれまで押し上げた株価や円安が戻ってしまいます。

これを避けるため、日銀はすでに情報リークで次の一手を知らせています。

それは財政出動とタイミングを合わせて「融資目的で銀行が日銀から借り入れる資金にマイナス金利を適用する」政策です。

この政策は4月に一度リークされて実行されませんでした。

日銀としては政府に対する催促の意味もあったのではないでしょうか。

G20などの国際会議では、各国の財政出動機運が高まっています。

早ければ今年の後半、もしくは来年にこの政策が実施されるかもしれません。

 

今月の政策会合で投機するのであれば、安易なマイナス金利の深堀でショート、それがなければ米国経済の回復を見込んだ銘柄選別が有効そうです。

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