中国の実需減速は日本経済に大ダメージを与える(7月16日)

投稿者: | 2015年8月26日

中国の景気減速が日本に与える影響を実需の面から考えてみました。

 

貿易統計から見る中国の影響力

財務省の貿易統計から抜粋した国別、品目別の表を下に記します。

 

0716 貿易統計の抜粋(日本)

0716 貿易統計の抜粋(中国、米国)

この表から、中国の日本に対する経済的な影響力の大きさが良く分かります。品目別で見ると、中国はトップ3の金額が米国に比べて小さいので、リストにない業界ももれなく中国の景気減速の影響を受けると言うことになります。

米国も、中国との貿易で景気を支えている部分が大きいので、景気が悪くなれば米国の内需が落ちます。そのときは高額品から買わなくなるので自動車販売の落ち込みが危惧されるところです。結局、日本の自動車産業もダメージを受けます。

こうやって考えると、中国の実態経済の減速は日本の実体経済に大きな影響を与えることが容易に推察されます。今日発表された中国のGDPは7.0%と、予想の6.8%を上回りました。しかしこの数字は2014年11月ごろから繰り返し行ってきた金融緩和(利下げ、証券取引の制限撤廃など)によって作られた数字です。この間も実体経済の数字(自動車販売、輸入額)の落ち込みは歯止めが効かない状況です。

実需の減退はコモディティの下落、特に原油価格に顕著に現れていると言われており、世界中の物価下落の一因にもなっています。やはり、今年後半にかけて中国の実体経済の状況は世界経済の不安材料になりそうです。

 

中国政府の次の対策は通貨切り下げ

中国政府は2014年11月の金利切り下げから、国内でやれることはいろいろやってきました。それでもだめなら、対外的に影響を与える政策も打ってくるでしょう。その政策の最有力候補は通貨の切り下げです。日本で言えばアベノミクス、米国やユーロではQEとして行われてきた(量的)金融緩和による自国通貨の下落誘導です。

現在、中国元は米国ドルに対してマージンのある形で固定されています。そのため、米ドルが上がると中国元も高くなり、価格競争力が奪われ、輸出にダメージを受けてきました。この対策として、中国元のレート固定位置を変更する政策を発表するというのが、中国の次の手になるかもしれません。

こうなると日本もただ事ではありません。立ち直りかけていた輸出や、軌道に乗ってきたインバウンド消費が大ダメージを受けます。中国の次の政策が日本の景気に直接的なダメージを与える可能性はきわめて高いと考えられます。今年後半の景気動向は激変し、マーケットにも大きな影響を与えるかもしれません。

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